千葉県八千代市は京成線八千代台駅近くの路地裏に行列を作る「煮干し中華蕎麦 彩葉に」というお店があります。
私もオープン日から通い詰めていますが、なぜ人気を博すのかを解明したいと思い、まずは、人気メニューである、日曜日限定提供の濃厚煮干しつけ麺の話を聞きに、薮田店主にインタビューをさせていただきました。
煮干し中華蕎麦 彩葉に

2022年1月5日、煮干し中華蕎麦 彩葉にはオープンしました。
その年のTRYラーメン大賞新人にぼし部門で見事ランクイン、当時はYouTubeなどでも見ることが多かったです。
全国的に知名度が広がるなかでも、薮田店主は来店されるお客さんを大事にしており、私が訪問する時もいつでも気持ちよく迎えてくれます。
薮田店主について
薮田店主は元バンドマンでした。
バンド練習後のスタジオの帰りに東池袋大勝軒 南池袋店で食べた「もりそば」に心奪われます。

話を聞いたところによると、「もりチャーシュー野菜」をよくオーダーされていたと思われます
の、現在の東池袋大勝軒・飯野店主が当時お店に立たれていたそうで、よくトッピングのサービスをしてもらっていたそうです。


この東池袋大勝軒 南池袋大勝軒が薮田店主がラーメンの道を考え始めるきっかけになり、やがてバンドを辞めて、ラーメンの道に進むことになります。


そして、薮田店主は都内の有名店など、複数のラーメン店で12年くらいの修行されましたが、そのはじめのほうで、既に「自分のお店をもちたいと思っていた」といいます。
研究熱心で、自宅で自作ラーメンを作ったり製麺もされていたそうです。
そして、長きに渡る修行の末、2022年1月5日、念願の独立を果たしました。
お店について


並びがない場合は、とりあえず店内を覗いてみましょう。満席の場合は、外で並んで「薮田店主に呼ばれたら店内に入る」という方式です。食券は入店時に購入なので、並びがある場合は、まず列に接続しましょう。高確率で並ぶと思っていたほうが良いです。


お店はカウンター7席で、1席1席がラーメンに集中でき、全体が調理を見れるアリーナ席となることでしょう。




カウンターオンリーの構成とはいえ、お子様用の椅子も準備されています。L字カウンターの短いほうは仕切りもなく、お子様連れのお客さんも家族の時間を過ごせます。


毎回、お客さんが入れ替わる度に綺麗に整えられる卓上。このあたりもおもてなしの心を感じます。


壁には、薮田店主も私も「よったいよ やちよ」が頭から離れない地元のアイドル「星宮まいさん」サインが飾ってあります(薮田店主のお子さんがファンのようで、イベントで貰ってきたらしいです)
濃厚煮干しつけ麺 仕込み


濃厚つけ麺のスープは、まず、この大きな寸胴で2日かけて、大量の煮干し、鶏と豚の様々な骨を炊いていきます。




3日目で更に追いニボして炊いていきます。この「追いニボ」の煮干しが敷き詰められている写真をよく見かけますが、まさか自分が撮ることになるとは思いませんでした。


そして、これを濾していくという作業を繰り返します。かなり気の遠くなる作業ですが、これが美味しさの秘訣なのです。この時点で私も味見をさせていただきまして、もう完成ではないかと思ってしまったくらいなのですが、更に提供当日に、追いニボをして仕上げるというのです。



つまり、煮干しは、
01.最初に入れる
02.3日目に追いニボ
03.提供当日に追いニボ
このように3段階で入れていくことになります。
しかも、入れている煮干しは5種類で、毎回配合を変えているので同じ1杯はないのです。
特製濃厚煮干しつけ麺


こうして出来上がったのがこちらです。見た目が美しいです。


麺は、カネジン食品のもので風味を感じられるものです。
カネジン食品は、細かいリクエストにも答えてくれるみたいです。濃厚系を提供されるお店ではカネジン食品の麺を見かけることがあります。


時間をかけて作ったスープは、最初にビター感を感じるものでして、このビター感がまた良いものです。
鶏、豚、煮干し、そして更に追い煮干しされたスープは煮干し感がたまらないです。


チャーシューは、肩ロースがメインで、ジューシーですね。時々、もも肉や豚バラになることもあり、それにあたった人はラッキーです。


このぶつ切りのチャーシューは、温かくジューシーで注目です。脇役の中の主役感すらあります。


実は、煮干し酢を麺にかけてからスープに潜らすと、さっぱりといただけます。私は終盤によく使います。


卵は茜美人というコク深い濃厚なものを使っています。味染みもよくて、この1杯の中でも一目置きたい存在です。


希望すればスープ割もいただけます。この出汁スープが素晴らしいフィナーレを飾ってくれることでしょう。
「美味しいと思ってくれるだけで十分。笑顔になってくれたら嬉しい」と語る薮田店主。1杯に向き合う姿勢が多くのお客さんの心を掴んでいるに違いないでしょう。
外待ちしてる時には、食後のお客さんがドアから出た瞬間に「美味しかった」と思わず漏れる言葉が頻繁に聞こえるほど、薮田店主が作る1杯はすごいのだ。


まとめ
贔屓目を抜きにしても感動的なうまさです!
あったものの。少し仕込みを見させていただきましたが、特に追いニボと濾す場面、聞いたことはあったものの、実際に見てみると「ここまでやるか」と思いましたね。だいぶ手間暇かけてます。
こういった営業時間外での「こだわりの仕込み」、「営業中の接客」なども含めて、煮干し中華蕎麦 彩葉には薮田店主のラーメン職人として「等身大」なのかなと思いました。
ただただ尊敬しますし、引き続き応援したいですね。
濃厚煮干しつけ麺は日曜日のみ提供です。機会があればぜひ足を運んでみてください。
※日曜日は濃厚煮干しつけ麺のみの提供となり、他のメニューはありません。
ー基本情報ー
【お店】煮干し中華蕎麦 彩葉に
【住所】〒276-0032 千葉県八千代市八千代台東1丁目17−8 1FB7 八千代シティプラザ
【営業時間】11:00〜15:00(売切次第終了)
【定休日】基本月曜日 (月曜日が祝日の場合は営業されて翌日が休みの場合もあります。
※訪問の際は事前にお店のSNSでご確認ください。
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